みなさん、こんにちは。カタギリです。
時間の問題だったとはいえ、ついにユナイテッドがプレミアで優勝しました。
これで香川くんはヨーロッパに渡ってから3年連続リーグ優勝。
リーグでは優勝しかしていない、ということになります。
稲葉かっ!ってね。野球でいったらそういう感じですよね。ね。
香川くんも前半はチームにフィットしているとはいえず(当たり前ですが)、なかなか苦労していたみたいですが、後半はハットトリックあり、アシストあり。そしてパス回しの中心となって活躍してくれました。
来季はますます期待できちゃいますな。
…まぁそれより今日のファンペルシの2点目ですよね。
オランダ人ってのはどうして、ああいうシュートの異様に巧い選手を次々と生み出すんでしょうか。
あやかりたい。
さて、というわけで本編にまいりたいと思います。
今季、ノーザンには2型のローファーが入荷しました。
パラブーツ「DAX」(左)、そしてクロケット&ジョーンズ「RICHMONDノーザン・スペシャル」(右)。
どちらも素晴らしい出来栄え。
今日はこの2足を色々と比較して、細かい部分をもう一度見てみよう、という内容でいきたいと思います。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そもそも、何故今季に限ってローファーが2型も入荷したのか?ということですが。
理由は単純、「格好良かったから」これに尽きます。
これまでパラブーツでもクロケットでも、正直「これは!」と思うローファーがなかったんですね。
ところが今季はパラブーツで格好良いのが上がってきたと。
さらにクロケットでは別注できると。
じゃあいつやるか?
今だろう(「でしょ」とは言いません)、と。
そんなわけで両方GO!となったわけです。
というわけで、両者を徹底比較して、それぞれの良さを再確認していくことにしましょう。
逆向きにしてみました。
この時点で、木型の違いが明確です。
ですが、それはまぁ後回しにして。
それぞれの革やソールからみていきましょう。
DAXはマロン・ベロアを採用。いつものノルヴェージャンではなく、グッドイヤー製法でつくられたドレス仕様です。
RICHMONDはマホガニーのバーニッシュ・カーフを使用。こちらは当然、いつもどおりのグッドイヤーです。
まぁ見れば誰でもわかりますが、革がそれぞれ全然違います。起毛と表革と。
こちらはDAXのソールです。このモデルのために開発された「ギャラクシー・ファイン・ソール」です。
クッション性と耐久性の良さは、パラブーツの他のソールと共通する特長です。
RICHMONDはおなじみ「ダイナイト・ソール」。
こちらも耐久性に優れ、またグリップが良いです。
どちらもパッと見はレザー・ソールに見えてしまいます。
いかにもな「ラバーだぜ」感がないんですね。
ヒールの仕上げだってご覧の通りキレイなもんです。
キレイなのが当たり前っちゃあ当たり前なんですが、安物の革靴(合皮のやつとかも含む)だとこのヒールの積み革の仕上げが雑だったりします。
クロケットやパラブーツクラスであれば、ここがキレイなのは当然なんですけどね。
で、DAXの大きな特徴に、ソールのこの部分の薄さ、が挙げられます。
グッと薄くなってるんですね。
こうすることでソールの返りが良くなるわけです。
一方のクロケットはというと…
パラブーツのように薄くしているわけではないようです。
が。
じつはミッド・ソールを一枚減らしてあります。
モールトンでいうと、この部分。
これを一枚減らすことで返りが良くなり、また軽く履けるわけです。
どちらもひと手間かけてます。
…クロケットの方は“ひと手間かけてる”とは言い難いか…。んんまぁいいでしょう。
続いて木型に…と思いましたが、このまま外観を見ていきましょう。
DAXの方はつま先に縫い目がありますが、クロケットの方にはナシ。
何故か。
つまりRICHMONDは、モカとベルト以外は一枚革で作られている、ということです。
これはとっても贅沢な仕様なんです。
要は、一枚の大きな革よりは、二枚の革を集める方がコストがかからないわけですからね。
それにつり込みなんかも、より難しくなるわけです。
技術力と「良い革いっぱい持ってるぜ」力が問われる作りになっています。
言っておきますが、別に「二枚だからダメ」って言っているわけでは全然ないです。
ただ、「クロケット、さすがだね」ということです。
ヒールまわり。
RICHMONDにはヒールの内張りのステッチが入っています。
どちらにも内張りがあるのに、なぜRICHMONDだけが?
それは…
RICHMONDはアンライニングだからなんです。
ライニングをつけていないから、ヒールの内張りのステッチが表に出るわけです。
アンライニングなので足馴染みが非常によく、また軽くなるわけです。
逆にDAXのようにライニングが付いていると、堅牢性が増しますね。
これも「どちらが良い」ということではなく、履き味がそれぞれ違う、ということですね。
それでは、上から俯瞰でみてみましょう。
木型の違いは履いてみて感じるのが一番ではありますが、この2足は見た目からもう全然違います。
RICHMONDの方が甲の部分からつま先に向かって、シュッと細くなっているのが分かります。
一方DAXは、シュッと細くなっているわけではなく、より自然なカーブを描いております。
どちらも捨て寸が少しだけ多めにとっていて、野暮ったくならない、かといってドレッシー過ぎない、絶妙なバランスの木型になっております。
足入れ感は…これはその人の足の形にもよりますので一概にはいえませんね。
ただどちらもとっても履きやすい木型です。
いかがでしたでしょうか。
同じ「ローファー」とはいえ、当然革も違えば木型も違う。デザインも違う。ソールも全然違う。
結局、「どちらが好きか」という至極単純な話にしかならないのですが。
金子みすず(でしたっけ?)風にいえば、
みんなちがって、みんないい
スマップ風にいえば、
No.1にならなくてもいい 元々特別なOnly1
…これは少し違うか。
まぁだいたいそういうことです。
それぞれにそれぞれの良さがあるわけです。
私個人的としては、DAXの方はブヮーッと防水スプレーをかけて雨の日でも気にせずガンガン履き、RICHMONDはマメに手入れをしながら少しキレイめな感じで合わせたい。
使い方や合わせも、人ぞれぞれに色々あると思います。
みんなちがって、みんないい。
というわけで、こうしていきなりこの春のノーザンは小さな「ローファー祭」となったわけですが、どちらも本当に使えます。
是非この春夏はローファーを。
というか春夏に限らず秋冬も。
新潟みたいな雪国では冬は少し無理がありますけど。
是非ぜひ。
☆PARABOOT DAX ¥49,350
CROCKETT & JONES RICHMOND NORTHERN SPECIAL ¥65,100
今日は後枠ナシで、このまま終わります。
ありがとうございました。
それでは、また。
カタギリ
時間の問題だったとはいえ、ついにユナイテッドがプレミアで優勝しました。
これで香川くんはヨーロッパに渡ってから3年連続リーグ優勝。
リーグでは優勝しかしていない、ということになります。
稲葉かっ!ってね。野球でいったらそういう感じですよね。ね。
香川くんも前半はチームにフィットしているとはいえず(当たり前ですが)、なかなか苦労していたみたいですが、後半はハットトリックあり、アシストあり。そしてパス回しの中心となって活躍してくれました。
来季はますます期待できちゃいますな。
…まぁそれより今日のファンペルシの2点目ですよね。
オランダ人ってのはどうして、ああいうシュートの異様に巧い選手を次々と生み出すんでしょうか。
あやかりたい。
さて、というわけで本編にまいりたいと思います。
今季、ノーザンには2型のローファーが入荷しました。
パラブーツ「DAX」(左)、そしてクロケット&ジョーンズ「RICHMONDノーザン・スペシャル」(右)。
どちらも素晴らしい出来栄え。
今日はこの2足を色々と比較して、細かい部分をもう一度見てみよう、という内容でいきたいと思います。
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そもそも、何故今季に限ってローファーが2型も入荷したのか?ということですが。
理由は単純、「格好良かったから」これに尽きます。
これまでパラブーツでもクロケットでも、正直「これは!」と思うローファーがなかったんですね。
ところが今季はパラブーツで格好良いのが上がってきたと。
さらにクロケットでは別注できると。
じゃあいつやるか?
今だろう(「でしょ」とは言いません)、と。
そんなわけで両方GO!となったわけです。
というわけで、両者を徹底比較して、それぞれの良さを再確認していくことにしましょう。
逆向きにしてみました。
この時点で、木型の違いが明確です。
ですが、それはまぁ後回しにして。
それぞれの革やソールからみていきましょう。
DAXはマロン・ベロアを採用。いつものノルヴェージャンではなく、グッドイヤー製法でつくられたドレス仕様です。
RICHMONDはマホガニーのバーニッシュ・カーフを使用。こちらは当然、いつもどおりのグッドイヤーです。
まぁ見れば誰でもわかりますが、革がそれぞれ全然違います。起毛と表革と。
こちらはDAXのソールです。このモデルのために開発された「ギャラクシー・ファイン・ソール」です。
クッション性と耐久性の良さは、パラブーツの他のソールと共通する特長です。
RICHMONDはおなじみ「ダイナイト・ソール」。
こちらも耐久性に優れ、またグリップが良いです。
どちらもパッと見はレザー・ソールに見えてしまいます。
いかにもな「ラバーだぜ」感がないんですね。
ヒールの仕上げだってご覧の通りキレイなもんです。
キレイなのが当たり前っちゃあ当たり前なんですが、安物の革靴(合皮のやつとかも含む)だとこのヒールの積み革の仕上げが雑だったりします。
クロケットやパラブーツクラスであれば、ここがキレイなのは当然なんですけどね。
で、DAXの大きな特徴に、ソールのこの部分の薄さ、が挙げられます。
グッと薄くなってるんですね。
こうすることでソールの返りが良くなるわけです。
一方のクロケットはというと…
パラブーツのように薄くしているわけではないようです。
が。
じつはミッド・ソールを一枚減らしてあります。
モールトンでいうと、この部分。
これを一枚減らすことで返りが良くなり、また軽く履けるわけです。
どちらもひと手間かけてます。
…クロケットの方は“ひと手間かけてる”とは言い難いか…。んんまぁいいでしょう。
続いて木型に…と思いましたが、このまま外観を見ていきましょう。
DAXの方はつま先に縫い目がありますが、クロケットの方にはナシ。
何故か。
つまりRICHMONDは、モカとベルト以外は一枚革で作られている、ということです。
これはとっても贅沢な仕様なんです。
要は、一枚の大きな革よりは、二枚の革を集める方がコストがかからないわけですからね。
それにつり込みなんかも、より難しくなるわけです。
技術力と「良い革いっぱい持ってるぜ」力が問われる作りになっています。
言っておきますが、別に「二枚だからダメ」って言っているわけでは全然ないです。
ただ、「クロケット、さすがだね」ということです。
ヒールまわり。
RICHMONDにはヒールの内張りのステッチが入っています。
どちらにも内張りがあるのに、なぜRICHMONDだけが?
それは…
RICHMONDはアンライニングだからなんです。
ライニングをつけていないから、ヒールの内張りのステッチが表に出るわけです。
アンライニングなので足馴染みが非常によく、また軽くなるわけです。
逆にDAXのようにライニングが付いていると、堅牢性が増しますね。
これも「どちらが良い」ということではなく、履き味がそれぞれ違う、ということですね。
それでは、上から俯瞰でみてみましょう。
木型の違いは履いてみて感じるのが一番ではありますが、この2足は見た目からもう全然違います。
RICHMONDの方が甲の部分からつま先に向かって、シュッと細くなっているのが分かります。
一方DAXは、シュッと細くなっているわけではなく、より自然なカーブを描いております。
どちらも捨て寸が少しだけ多めにとっていて、野暮ったくならない、かといってドレッシー過ぎない、絶妙なバランスの木型になっております。
足入れ感は…これはその人の足の形にもよりますので一概にはいえませんね。
ただどちらもとっても履きやすい木型です。
いかがでしたでしょうか。
同じ「ローファー」とはいえ、当然革も違えば木型も違う。デザインも違う。ソールも全然違う。
結局、「どちらが好きか」という至極単純な話にしかならないのですが。
金子みすず(でしたっけ?)風にいえば、
みんなちがって、みんないい
スマップ風にいえば、
No.1にならなくてもいい 元々特別なOnly1
…これは少し違うか。
まぁだいたいそういうことです。
それぞれにそれぞれの良さがあるわけです。
私個人的としては、DAXの方はブヮーッと防水スプレーをかけて雨の日でも気にせずガンガン履き、RICHMONDはマメに手入れをしながら少しキレイめな感じで合わせたい。
使い方や合わせも、人ぞれぞれに色々あると思います。
みんなちがって、みんないい。
というわけで、こうしていきなりこの春のノーザンは小さな「ローファー祭」となったわけですが、どちらも本当に使えます。
是非この春夏はローファーを。
というか春夏に限らず秋冬も。
新潟みたいな雪国では冬は少し無理がありますけど。
是非ぜひ。
☆PARABOOT DAX ¥49,350
CROCKETT & JONES RICHMOND NORTHERN SPECIAL ¥65,100
今日は後枠ナシで、このまま終わります。
ありがとうございました。
それでは、また。
カタギリ