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クロケットのノーザン別注ローファーと、パラブーツのローファーを徹底比較!(2013.04.23)

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みなさん、こんにちは。カタギリです。

時間の問題だったとはいえ、ついにユナイテッドがプレミアで優勝しました。

これで香川くんはヨーロッパに渡ってから3年連続リーグ優勝。

リーグでは優勝しかしていない、ということになります。

稲葉かっ!ってね。野球でいったらそういう感じですよね。ね。

香川くんも前半はチームにフィットしているとはいえず(当たり前ですが)、なかなか苦労していたみたいですが、後半はハットトリックあり、アシストあり。そしてパス回しの中心となって活躍してくれました。

来季はますます期待できちゃいますな。

…まぁそれより今日のファンペルシの2点目ですよね。

オランダ人ってのはどうして、ああいうシュートの異様に巧い選手を次々と生み出すんでしょうか。

あやかりたい。


さて、というわけで本編にまいりたいと思います。

今季、ノーザンには2型のローファーが入荷しました。

loafers 001.JPG
パラブーツ「DAX」(左)、そしてクロケット&ジョーンズ「RICHMONDノーザン・スペシャル」(右)。

どちらも素晴らしい出来栄え。

今日はこの2足を色々と比較して、細かい部分をもう一度見てみよう、という内容でいきたいと思います。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


そもそも、何故今季に限ってローファーが2型も入荷したのか?ということですが。

理由は単純、「格好良かったから」これに尽きます。

これまでパラブーツでもクロケットでも、正直「これは!」と思うローファーがなかったんですね。

ところが今季はパラブーツで格好良いのが上がってきたと。

さらにクロケットでは別注できると。

じゃあいつやるか?

今だろう(「でしょ」とは言いません)、と。

そんなわけで両方GO!となったわけです。


というわけで、両者を徹底比較して、それぞれの良さを再確認していくことにしましょう。

loafers 004.JPG
逆向きにしてみました。

この時点で、木型の違いが明確です。

ですが、それはまぁ後回しにして。

それぞれの革やソールからみていきましょう。

loafers 002.JPG
DAXはマロン・ベロアを採用。いつものノルヴェージャンではなく、グッドイヤー製法でつくられたドレス仕様です。

loafers 003.JPG
RICHMONDはマホガニーのバーニッシュ・カーフを使用。こちらは当然、いつもどおりのグッドイヤーです。

まぁ見れば誰でもわかりますが、革がそれぞれ全然違います。起毛と表革と。


loafers 018.JPG
こちらはDAXのソールです。このモデルのために開発された「ギャラクシー・ファイン・ソール」です。

クッション性と耐久性の良さは、パラブーツの他のソールと共通する特長です。

loafers 017.JPG
RICHMONDはおなじみ「ダイナイト・ソール」。

こちらも耐久性に優れ、またグリップが良いです。


どちらもパッと見はレザー・ソールに見えてしまいます。

いかにもな「ラバーだぜ」感がないんですね。

loafers 021.JPG
ヒールの仕上げだってご覧の通りキレイなもんです。

キレイなのが当たり前っちゃあ当たり前なんですが、安物の革靴(合皮のやつとかも含む)だとこのヒールの積み革の仕上げが雑だったりします。

クロケットやパラブーツクラスであれば、ここがキレイなのは当然なんですけどね。


loafers 015.JPG
で、DAXの大きな特徴に、ソールのこの部分の薄さ、が挙げられます。

グッと薄くなってるんですね。

こうすることでソールの返りが良くなるわけです。

一方のクロケットはというと…

loafers 016.JPG
パラブーツのように薄くしているわけではないようです。

が。

loafers 024.JPG
じつはミッド・ソールを一枚減らしてあります。

loafers 023.JPG
モールトンでいうと、この部分。

これを一枚減らすことで返りが良くなり、また軽く履けるわけです。

どちらもひと手間かけてます。

…クロケットの方は“ひと手間かけてる”とは言い難いか…。んんまぁいいでしょう。


続いて木型に…と思いましたが、このまま外観を見ていきましょう。

loafers 007.JPG
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DAXの方はつま先に縫い目がありますが、クロケットの方にはナシ。

何故か。

つまりRICHMONDは、モカとベルト以外は一枚革で作られている、ということです。

これはとっても贅沢な仕様なんです。

要は、一枚の大きな革よりは、二枚の革を集める方がコストがかからないわけですからね。

それにつり込みなんかも、より難しくなるわけです。

技術力と「良い革いっぱい持ってるぜ」力が問われる作りになっています。

言っておきますが、別に「二枚だからダメ」って言っているわけでは全然ないです。

ただ、「クロケット、さすがだね」ということです。


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ヒールまわり。

RICHMONDにはヒールの内張りのステッチが入っています。

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どちらにも内張りがあるのに、なぜRICHMONDだけが?

それは…

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RICHMONDはアンライニングだからなんです。

ライニングをつけていないから、ヒールの内張りのステッチが表に出るわけです。

アンライニングなので足馴染みが非常によく、また軽くなるわけです。

逆にDAXのようにライニングが付いていると、堅牢性が増しますね。

これも「どちらが良い」ということではなく、履き味がそれぞれ違う、ということですね。


それでは、上から俯瞰でみてみましょう。

loafers 013.JPG
木型の違いは履いてみて感じるのが一番ではありますが、この2足は見た目からもう全然違います。

loafers 014.JPG
RICHMONDの方が甲の部分からつま先に向かって、シュッと細くなっているのが分かります。

一方DAXは、シュッと細くなっているわけではなく、より自然なカーブを描いております。

どちらも捨て寸が少しだけ多めにとっていて、野暮ったくならない、かといってドレッシー過ぎない、絶妙なバランスの木型になっております。

足入れ感は…これはその人の足の形にもよりますので一概にはいえませんね。

ただどちらもとっても履きやすい木型です。


いかがでしたでしょうか。

同じ「ローファー」とはいえ、当然革も違えば木型も違う。デザインも違う。ソールも全然違う。

結局、「どちらが好きか」という至極単純な話にしかならないのですが。

金子みすず(でしたっけ?)風にいえば、

みんなちがって、みんないい

スマップ風にいえば、

No.1にならなくてもいい 元々特別なOnly1

…これは少し違うか。

まぁだいたいそういうことです。

それぞれにそれぞれの良さがあるわけです。

私個人的としては、DAXの方はブヮーッと防水スプレーをかけて雨の日でも気にせずガンガン履き、RICHMONDはマメに手入れをしながら少しキレイめな感じで合わせたい。

使い方や合わせも、人ぞれぞれに色々あると思います。

みんなちがって、みんないい。


というわけで、こうしていきなりこの春のノーザンは小さな「ローファー祭」となったわけですが、どちらも本当に使えます。

是非この春夏はローファーを。

というか春夏に限らず秋冬も。

新潟みたいな雪国では冬は少し無理がありますけど。

是非ぜひ。


PARABOOT DAX ¥49,350

CROCKETT & JONES RICHMOND NORTHERN SPECIAL ¥65,100


今日は後枠ナシで、このまま終わります。

ありがとうございました。

それでは、また。

カタギリ


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